猫の腎不全、症状や予防法、治療法

猫の腎不全の予防方法

猫の腎不全はあらゆる要素が重なり発症しますので。「これだけをやっていれば予防できる」という事はありません。
ただ、個人的に最も大切だと思う事は「しっかり水分を補給する」「塩分をあまり取らせない」「消化の良いエサを食べさせる」この3つです。
他の記事ではドライフードよりもウェットフードをおすすめすると書きましたが、これは食事と同時に水分を補給する事が出来るからです。
だから、他で水分がちゃんと取れているならエサはドライフードでも構いませんし、塩分が濃くて喉が渇くウェットフードならドライフードの方がずっと良いです。
また、腎不全の予防には消化の良いエサを与えるのも良いと言われています。
消化の悪いエサは免疫力や代謝に悪い影響を及ぼしますので、腎臓はだけじゃなく体全体に良くないのです。
じゃあ消化の良いエサをどういう物なのでしょうか?
答えは穀類を多用していないエサです。
穀類を多用しているエサの方が値段は安いので経済的には良い事は良いです。
ただ、猫は穀物や野菜の消化があまり得意ではない生き物なので、穀類がメインのフードはあまり合わないのです。
だから、フードの原材料表示を確認してみて先頭に穀類が表示されていない(含有量が多い順番で表示される為)エサを選ぶようにしましょう。

猫の急性腎不全と慢性腎不全の違いは何?

猫の腎不全と一言で言っても急性腎不全と慢性腎不全の2種類あります。
まず、急性腎不全の場合はその名の通りいきなり腎不全になる事です。
急激に腎臓機能が低下して、元気がなくなったり、嘔吐を繰り返したりします。
酷い場合になると痙攣を起こしたり、昏睡したり、最悪命を落とす場合があります。
ただ、急性腎不全の場合は発症した後すぐに治療を行えば、回復する可能性は十分あります。
そしてもう一つは慢性腎不全です。
急性腎不全は何か他の要因があって発症するのに対し、慢性腎不全は腎臓が弱って機能がダメになる事で発症します。
主に中年~高齢の猫に発症する事が多く、自然にゆっくり進行します。
体重の減少や食欲の減少も症状として現れますが、一般的に高齢の猫は少しずつ体重や食欲が減少するものなので、慢性腎不全を患った事がわかりにくいのが特徴です。
残念ながら慢性腎不全の場合は完治出来る病気ではありませんが、多くの場合は諦める必要はありません。
いくら慢性腎不全でも治療の仕方やケアの方法によっては、症状を和らげたり進行を遅らせたりする事も可能と言われています。
つまり、どうやって完治させるか?ではなくどうやって進行を遅らせるかという事を考える必要があります。
だから、獣医から慢性腎不全と言われたからと言って諦めず、出来るだけのケアをしてあげてください。

腎不全の猫に水をたくさん飲ませなければならない理由

腎不全の猫には特に水をたくさん飲ませる必要があります。
まず猫というのはもともと砂漠地帯原産の生き物なので、少量の水で命を維持出来るような体に作られています。
そういった事もあって、他の動物よりも喉の渇きが鈍感で自分で飲む量を少なくしがちになります。
飼い主さんの多くは猫がいつでも水が飲めるようにしていると思います。
だからうちの猫は大丈夫と思っているかもしれませんが、飲んでいる量を計ると猫が一日に飲まなければならない量に達していないケースもよくあるのです。
では何故腎不全の猫には特に水をたくさん飲ませなければならないのでしょうか?
先程も言いましたが、猫は少ない水でも生きていけるようになっています。
という事は腎臓の水分再吸収能力が高いという事でもあるわけです。
水分再吸収は腎臓の尿細管で行われるのですが、少ない水分の再吸収の繰り返すと尿細管が破壊される事があります。
これが腎不全のきっかけにもなるのです。
要するに水分不足は腎不全になるリスクを高めますし、腎不全の悪化を加速させるのです。
さらに水分摂取量が少ないとおしっこも少なくなりますので、結石症、膀胱炎になるリスクまで出てきます。
もし、あなたの飼っている猫が腎不全なら、綺麗な水をいっぱい飲ませてあげてください。

猫の腎不全に掛かる治療費の目安

自分の愛する猫ちゃんが治るならいくら治療費を掛けても惜しくは無いという飼い主さんはいっぱいいるでしょう。
でも、動物病院は自由診療なので、ちょっとした診断でも費用は結構高額です。だから、現実的な問題として治療費の事は理解しておく必要はあると思います。
猫の腎不全に掛かる治療費は急性腎不全と慢性腎不全でだいぶ違います。
若い猫の急性腎不全なら2~3日の間点滴するだけで改善することがあります。
だいたい一回の点滴の目安は3000円~4000円ほどですので、早く治る場合は1万円~2万円程度で済む場合もあるようです。
ただ、老齢の猫の慢性腎不全の場合はさらに費用が掛かります。
一回の点滴の金額はさほど変わりませんが慢性腎不全の場合は完治が難しいので、生きている限りずっと通院する必要があります。
また、病院の通院だけじゃなく入院も必要になりますし、専用の高いフードや綺麗な水を購入したりとなにかとお金が掛かります。
治療費がきつくて医者に相談すれば、自宅で点滴を打つ事を薦められる事もありますが、それでも月4万円ほど掛かります。
慢性腎不全は長生きすればするほど治療費は重むと思ってください。
自分の家族の命と治療費を天秤にかけたなくない・・
この気持ちは痛いほどわかりますが、これは決して悪い事ではありません。
予算と相談しながら出来る限りのケアと愛情を注いであげてください。

腎不全の猫の最期はどのような感じなのか

今腎不全にかかっている猫を飼っている人はあまり知りたくはないでしょうが、ここでは腎不全の猫の最期について書きます。
ネットを調べてみると何故か腎不全の猫の最期はもの凄いケイレンをした壮絶な死に方をするみたいな書き込みが結構ありました。
もしこれが本当ならとても辛いですよね。

飼った以上最期を見届けるのも飼い主の役目ですが、今まで元気だった子が凄い苦しそうな死に方をする所は誰も見たくはないでしょう。
でも、私の猫の場合は違いました。
確かに末期の時はケイレンを起こすことはありました。
しかし、本当に最期亡くなる時はしゃっくりみたいな咳を2回ほどしてからスゥーと眠るように逝きました。
これは自分だけなのかと最初思いましたが、猫の腎不全の闘病ブログなどをいくつか見てみると同じ様な人が多かったです。
ぐったりしている状態でコホッっと咳をしてそのまま亡くなったとか、ため息のような鳴き声をした後亡くなったとか、どちらかと言えば静かに亡くなった例の方が多かったです。
だから必ずしも壮絶な死に方をするわけではありませんし、それでも気になるなら思い切って医者に聞いてみるのも良いと思います。
いずれにしても精一杯愛情を注いだ看病をして後悔しないようにしてください。

コメント

  1. こんにちは、これはコメントです。
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